生地屋のQ&A

布生地のプロフェッショナルが わかりやすく解説してます。

駒撚り糸とは (コマヨリイト)

駒撚り糸とは、練り糸(ネリイト=精錬した絹糸)の 中~強撚の諸撚り糸(モロヨリイト)の事です。
(元々は強撚のものだけを 差していたようですが、製造中に取扱いやすいのと コスト・ダウンのために、中撚のものも 作られるようになったと思われます。強撚で糸を縮めて シボを出したりはしないので、中撚でも ほぼ効果は 変わらないと思います)

和装織物用語で、駒撚りお召、駒綸子(コマリンズ)などの 和装織物用の糸として 使われます。

通常21デニールの2本の諸撚り(だいたい21x2=42デニールの太さになります)、14デニールの三子撚り(ミコヨリ だいたい14x3=42デニールの太さになります)などがあります。手織りでは もっと太い168~252デニールの糸が 使われるようです。
(太くないと、織るのに時間が かかり過ぎるため)

駒撚りの糸は 硬くドライ感(シャリ感)があり、締まっているので 手のささくれなどに 引っかかりにくくなります。ですが、光沢は少なくなります。

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。