2012-01-01から1年間の記事一覧
ポプリンとは、緯糸(ヨコイト)の方向に 細い畝が見える 手触りの良い柔らかな平織物です。ブロード・クロスよりは 畝が太いです。 (ブロード・クロスはアメリカの呼び方で、ポプリンは英国の呼び方だそうです。でも 日本では 畝が細いものをブロード・ク…
ローンとは、薄く 密で 滑らかな織物です。通常経(タテ)に60~80番手(綿番手)、緯(ヨコ)に80~100番手のコーマ糸を使います。元々はリネンで織られてました。リネンを模しているので ハリがあります。 現在は コットン(綿)をはじめ ポリエ…
ビニロンとは、ポリビニル・アルコールから作られた繊維です。コットン(綿)に似た風合いで、化学式はユニチカのページに載ってます。 合成繊維の中で 唯一吸湿性があり 強度や熱にも強い上にコストが安いために、当初はトレーニング・ウェアや学生服等 い…
寒冷紗とは、コットン(綿)の平織の薄地織物で、濃い糊を付けて 固く仕上げたものです。ビクトリア・ローンとも言います。 経・緯(タテ・ヨコ)とも 40番手くらいの綿糸を用いて、ごく粗く織り上げます。60~80番手の糸を用いた上質なものもあり、造…
ピン ストライプとは、濃色地に明るい色のピンの頭のような点を 連続させた縞柄のことです。一般に縞の間隔は狭いです。ピンを沢山刺したようなので ピン ストライプと言われるのだと思います。 ドッテッド・ストライプ、ピンポインテッド・ストライプ、ピン…
シャトルレス織機とは、下記写真のような「シャトル」を使わない織機の事です。シャトルの事を 日本語では飛び杼(トビヒ)とも言います。(下記写真は ウィキペディアより 拝借しています) シャトルの写真 スペース・シャトルの語源にもなった シャトルで…
グリッパー織機とは、小さな鉄片が緯糸(ヨコイト)の一端をくわえて(グリップして)、経糸(タテイト)の間を 片方向からだけ飛んで 緯糸を織り込む織機(ショッキ)です。 シャトルレス織機(シャトル=飛び杼(トビヒ) を使わない織機)の一種で、スイ…
小倉とは、経糸(タテイト)1本に対し、緯糸(ヨコイト)を2~3本引き揃えて 平織または綾織に織った 比較的密な綿織物です。 白 紺 霜降りなどの色があります。袴(ハカマ) 帯 学生服などに使われましたが、現在は少なくなってます。福岡県小倉で生産さ…
布生地の場合、色が違って見える時は 大きく次の2つの場合があります。 太陽光や蛍光灯など光源の違い(演色性 エンショクセイ) 染バッチが違う 2.の場合は 次を参照してください。後から買いに行った布生地の色が微妙に違う! 演色性とは、光源によって…
カルゼとは、経糸(タテイト)に霜降りの双糸 または杢糸、緯糸(ヨコイト)には 単糸を使用した綾織物です。 紡毛のカルゼは、経緯(タテヨコ)に紡毛糸を用いて、2/2の綾で緻密に織り 十分に縮充して、起毛後煎毛(センモウ)します。布面は毛羽で隠れ…
ビエラとは、本来は綿(コットン)50% 毛(ウール)50%の混紡の糸で 2/2の綾織にして フランネル仕上げ(起毛)した織物の事です。 イギリスのウィリアム・ホリンズ社(Willam Hollins & Co)の商標名でしたが、現在は綿や毛織物の薄手フランネルも …
ギャバジンとは、単にギャバとも言い 綿(コットン) 梳毛 麻 ポリエステルなどで 織られた丈夫で緻密な綾織物です。一般に特定の素材(綿とかウールとか)の織物の名前ではなく 織り方(織組織)の名前と言えます。 バーバリーのコート地が有名です。通常経…
バーバリーとは、コートで超有名なイギリスのブランド名です。布生地では 綿ギャバジンの一種で 元々はバーバリー・ブランンドのオイル・クロス(透湿防水加工)のコート地につけられた商標でした。ですが、今ではコート地の代名詞にように使われています。 …
帆布とは、セールクロス ダック テント・ダック キャンパス ズックとも言い、通常10番手くらいの糸を密に織った非常に丈夫な厚手の平織物です。厚いものを織る時は 10番手くらいの糸を2~8本撚り合わせて使います。 本来は船の帆に使われてました。厚…
シレジアとは、スレーキ スレキ(英語のスペルからは スレーキの方が正しいと思われますが)とも言われ、元々コットン(綿)の比較的密に織られたツイル(綾)織物で、服の裏地等に使われます。 一般に無地織物ですが、格子(チェック)などに 染められた物…
よろけ織とは、オンジュレーとも言い、 特殊な筬(オサ)を使って 経糸を波状にしたもの 緯糸を波状にしたもの で、波型の地模様が現れます。非常に珍しい織物(私も写真でしか 見たことがありません。通常は 経糸緯糸共 直線です)で、一般に平織が多いそう…
異型断面とは、糸では下記の写真のように シルク(絹)を真似て 合成繊維や再生繊維で 糸の断面を丸でない断面にした繊維の総称です。(下記写真は 丸安毛糸株式会社様より 拝借しています) 異型断面の例 丸でない形にする事によって(通常の合成繊維や再生…
移行昇華とは、布生地にコーティングされたポリウレタンやゴム引きのゴムに 色が昇華して移ってしまう現象です。ポリエステル繊維を染めるのに使う分散染料は この現象が起こりやすいです。 (昇華とは、固体から気体へ 気体から固体へと言うように、液体の…
ダブル幅とは(W巾)、合繊織物の場合、現在では布幅140cm幅以上のものを言います。それ未満をシングル幅(S巾)と言いますが、112cm幅のものが多いです。 ただ 繊維(素材)がちがうと 呼び方も変わるようです。コットン(綿)ではシングル幅は9…
転写捺染とは、単に転写とか転写プリントとも言い 子供の遊びに使われる「写し絵」と同じ手法です。あらかじめ 図柄を紙に印刷しておき、布生地に重ねて圧力と熱を加えて 図柄を転写させる方法です。 多品種少量生産に向いているので 近年日本で盛んに行われ…
手捺染とは、ハンドとかハンド・プリントとも言い(スクリーンを用いたものは ハンド・スクリーンとも言う)、型紙 スクリーン ブロックなどに模様を彫刻し、手工芸的に布生地に捺染する方法の事です。 大きく分けて下記の4種類があります。 型紙捺染(カタ…
ソウコウとは(綜絖)、英語でヘルド(heald)と言い 織物を織機で織るときに 経糸をつっておくものです。(下記写真の赤丸部分。この写真は アウベルクラフトさんより拝借してます) (アウベルクラフトさんは 上記手織り織機を14万円くらいで販売されてま…
オサとは(筬)、下記写真のようなもので 織物を織るときに 経糸を通しておくものです。(2番目の写真。これらの写真は 日本竹筬技術保存研究会さんより 拝借してます) 筬の写真(上:金筬 下:竹筬) 筬の使われ方 大昔は竹筬を使用していたようですが、…
ケミカルウォッシュとは、ジーンズを人工的に中古風に加工する方法の一つで、塩素系の漂白剤を混ぜた洗剤で ムラになるように脱色する加工の事です。化学的にするので ケミカルと言います。 ストーン・ウォッシュの方法を併用して、ゴムボールや軽石などを一…
ストーンウォッシュとは、人工的に中古風に加工する方法の一つで、軽石 人工研磨石 セラミック等を入れて洗う加工方法です。ジーンズが有名ですが、ジャンパー 皮製品等にも使われます。 ジーンズでは、柔らかくなり とてもはき易くなります。また「アタリ」…
セルロースとは、コットン(綿) 麻やレーヨン ベンベルグ アセテート等の主成分で、植物のほとんどは この成分よりできてます(植物細胞の細胞壁の主成分、全植物成分の1/3を占めると言われてます)。自然界に最も多く存在する炭水化物(有機化合物)で…
バイオ加工とは、特殊な酵素を使って微生物に布生地の表面を食べさせる加工です。 セルロース(コットンやレーヨンの主成分)の分解酵素(セルラーゼ酵素)を利用したもので、微生物を含むバイオ溶液につける事によって、布生地を柔らかくしたり 古着感覚を…
ふくれ織とは、マトラッセ(matelasse)、クロッケ(cloque 最後のeには 上に点が付きます) とも言い 二重織の浮いた部分と結節部分で 凹凸の模様を表した織物です。紋ピケ(紋ピッケ)は、ピケの手法で 盛り上がった柄を作ったも織物で ふくれ織に属します。 …
袋織とは、経緯二重織で 織組織の中に結節点(上下の布生地をつなぐ部分)をもうけないで、両端の耳部分だけ繋がっている布生地です。袋状になっているので この名前があります。(下を縫い合わせれば 本当に袋として使えます) ほとんど見かけない織物で 私…
風通織とは 風通とも言い、二重織の一種で 小さな袋状の模様が現れる織物です。中に風が通ると意味から風通と名づけられたと言われています。 表側の経糸・緯糸と 裏側の経糸・緯糸に それぞれ違う色を使い、緯糸を変えたりする組み合わせで多色の風通(三色…