生地屋のQ&A

布生地のプロフェッショナルが わかりやすく解説してます。

2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

フリーズとは (frieze)

フリーズとは(frieze)、フリーズ(freeze)ともフリース(fleece)とも違います。 (freezeとは カタカナ表記が同じなので わかりにくいですね。それぞれの意味は それぞれの単語をクリックしてください。解説のページへ飛びます)フリーズとは(frieze)、毛羽(…

用尺とは? (ヨウジャク)

必要な用尺とは 洋服などを作るときに 必要な布生地の長さです。ダブル巾と呼ばれる140cm以上の巾の布生地と それ未満の巾のシングル巾と呼ばれる布生地では 計算方法が少し違います。(ひだや飾り布などを多用しない 通常のデザインの場合です)140…

ヒートセットとは (heat setting)

ヒートセットとは、合成繊維など熱可塑性(ネツカソセイ 熱をかけると柔らかくなる性質)繊維を 熱処理して形態や寸法安定性を保つようにする加工です。繊維(紡糸段階) 糸(撚糸等) 布生地(染め工程) 製品のいずれの段階でも、行なう事は可能です。布生…

工業的漂白とは (コウギョウテキ ヒョウハク bleaching)

漂白とは 染色工程で 繊維中に含まれる色素を除去して白くする事です。晒し(サラシ)とも言います。(家庭用漂白剤については 次をクリックしてください。家庭用漂白剤とは)酸化する事によって色素を無効化したり(酸化漂白 通常塩素を用います)、逆に還…

ポリウレタンとは (polyurethane, spandex) ライクラ(Lycra)

ポリウレタンとは、ゴムのように伸びる糸の事で スポーツ・ウェアやパンティ・ストッキングなどの ストレッチのある製品に良く使われてます。アメリカでは”spandex“とも 呼ばれてますが、東レやデュポンのライクラ(Lycra)と言う商標の方が 有名かも知れませ…

プリーツ加工とは (pleating)

プリーツ加工とは、襞(ヒダ)付け加工の事です。合成繊維が高混率の布生地は その熱可塑性(熱で柔らかくなり 冷やすと堅くなる性質)を利用して プリーツをつけます。ギャザーと違い 堅い感じになります。コットン(綿)やウール(毛) 半合成繊維のレーヨ…

シュライナー加工 (Schreiner finish)

シュライナー加工とは、コットン(綿)の布に約45度の角度で刻んだローラーを 高温高圧で当てて 絹のような光沢を与える加工方法です。シルキー加工の一つです。ドイツのシュライナーの発明で、「擬絹つや出し加工」とも 言われます。

シルキー加工 (silky finish)

シルキー加工とは シルク(絹)以外の繊維を、シルクのような外観 風合いを持たせるための加工方法です。コットン(綿)では、シルケット加工(マーセライズ加工)とか シュライナー加工があり、合成繊維のポリエステルでは 減量加工(ゲンリョウカコウ)が…

シルケット加工 (mercerization) マーセライズ加工 (mercerize finish)

シルケット加工とは(マーセライズ加工とも言います) シルキー加工の一種で、綿糸または綿布に絹(シルク)のような光沢を持たせる加工方法です。張力をかけながら 苛性ソーダでアルカリ処理をすると、綿糸や綿布に絹のような光沢を与えられます。同時に染…

シャンタン (shantung) サテン・シャンタン

シャンタンとは もともと絹(シルク)織物で、経糸に生糸(キイト) 緯糸に玉糸(不良まゆから製糸した節(フシ)のある生糸)を使って、緯方向に節が不規則に現れた平織の織物です。サテン(朱子)の織組織に織ったものを サテン・シャンタンと言います。現…

新合繊(シンゴウセン)

新合繊とは 30年ほど前に、東洋紡(株)が1987年に開発したジーナを最初に 今までの合成繊維(合繊)になかった新しい質感の糸が次々と開発され 一世を風靡しました。それから新々合繊とか いろいろ開発されましたが、新合繊ほどのインパクトはなかったよ…

人絹(ジンケン)

人絹とは、人造絹糸(ジンゾウケンシ)の略で レーヨンの長繊維の事です。絹糸に似た外観の繊維を人造的に作ったものの総称ですが、レーヨンの長繊維以外を 人絹と呼ぶことはないようです。レーヨンは再生繊維の1つで 通常ビスコース法で作られてます(ビス…

羽二重(ハブタエ) habutae silk

織物を織るときに使用する 筬(オサ)の羽に経糸を2本通して折ることから 「羽二重」と呼ばれます。日本を代表する絹織物であり『絹のよさは羽二重に始まり羽二重に終わる』といわれてました。元は絹織物で作られていて 戦前は、密度の込んだ重めの羽二重は…

モスリン(muslin) 毛斯綸 モス メリンス 唐縮緬(トウチリメン)

モスリンとは 日本ではウール(毛)などの単糸で平織した薄地の織物の事を指します。略してモスとか、別名メリンス 唐縮緬(トウチリメン)とも呼ばれるようです。漢字の当て字は「毛斯綸」のようです。アクリルで作られると アクリル・モス(アクリル・モス…

ポリアミド繊維 (polyamide fiber)

ポリアミド繊維(polyamide fiber)とは アミド結合によって多くの分子が結合してできた繊維の総称です。分子鎖骨格に脂肪族(aliphatic)を含むものの代表的なものに ナイロンがあります。また 分子骨格に芳香族(aromatic)のみを含むものは アラミド繊維(arami…

アラミド繊維 (aramid fiber)

アラミド繊維とは ケブラー(東レ・デュポン)やコーネックス(テイジン)等の商品名で販売されている、高強度・高耐熱性繊維です。(強度はケブラーの方が 耐熱性はコーネックスの方がやや優れてます)ナイロンやアラミド繊維を総称して ポリアミド(polyami…

ピリングとは (pilling)

ピリングとは 毛玉や糸の飛び出しの事です。合成繊維やニットはなりやすいです。天然繊維もなりますが、強度が弱いので 擦り切れて落ち易いので あまり目立ちません。余談ですが、ピルは”pill”と書いて 動詞の意味に「毛玉にする」と言う意味があります。ま…

抗ピル加工 抗ピリング加工

抗ピル加工(抗ピリング加工)とは、合成繊維等に発生し易い毛玉のような 糸が飛び出したもの(ピリングと言います)を 発生しにくくする加工です。ピリングは 繊維の強度が強いのと繊維同士が滑り易いと 起こり易いです。ですので、 薬品で処理をして 繊維…

二重織 2重織 (ニジュウオリ)

二重織(2重織)とは 織物の織組織で、織組織が二重になっているものです。これによって 例えば 2種類の糸を裏と表どちらかに 沢山出すことが可能になったり、肉厚の布生地を作れたりします。経二重織(経糸が二重になってます) 緯二重織(緯糸が二重にな…

ポリ塩化ビニル繊維 ポリ塩化ビニール繊維 テビロン

ポリ塩化ビニル繊維とは ポリ塩化ビニール繊維とも言われ、塩ビと呼ばれる樹脂を紡糸して 糸にしたものです。日本ではテイジン(株)からテビロンと言う商標で販売されてます。次のような利点と欠点があります。<利点> マイナスの静電気を帯電する性質があ…